プロフィール
早坂 庸助
はやさか ようすけネイチャー 手稲五条館勤務
介護士/介護主任
2013年に株式会社ネイチャーへ入社。ナーシングホームなつれ 手稲5条館で介護職としてキャリアをスタート。2023年、介護主任として就任する。以来、ご入居者さま一人ひとりの生活を支えながら、スタッフが安心して働ける職場づくりに力を注いでいる。
※本記事は2025年11月時点の情報を掲載しています。
ネイチャーに入社したきっかけをお教えください。
前職はレンタルショップの店員として働いていました。介護とは縁のない世界にいた私に「資格を取って働いてみたら?」と勧めてくれたのが母です。母自身も介護の仕事に携わっており、私の性格や人との関わり方を見て、この仕事が向いているのではないかと感じたのかもしれません。その言葉をきっかけに介護の道へ進みました。入社当初は「自分に務まるのだろうか」という不安もありましたが、経験を重ねるうちに仕事の奥深さとやりがいを実感するようになりました。現在はネイチャーに勤めて12年目。この仕事は自分に合っていると強く感じています。
現在は介護主任として、どのような業務を行っていますか?
主な業務は、ご入居者さまのケアプランに基づき、個別の介護計画書を作成することです。ケアマネジャーが立てたプランをもとに、実際の現場でどのような介護を行うかを具体的にまとめ、スタッフが安心してケアにあたれるよう調整しています。
また、ご入居者さまから「こういうことをしてみたい」「こうしてほしい」といった希望があったときは、その都度内容を確認して、ご家族に連絡を取るなど連携業務も行っています。「今のご本人の現状」を正確に伝えることを大切に、ご家族さまへの丁寧な説明を日頃から意識しています。より良いケアは一つひとつのコミュニケーションの積み重ねから生まれるものです。スタッフやご家族さまと連携し、気づきを共有しながら、ご入居者さまの暮らしを支えています。

これまでに印象に残った、エピソードはありますか?
10年ほど前、入浴などの介助を「来なくていいよ」「大丈夫だよ」とよく遠慮されるご入居者さまがいらっしゃいました。そんな中でも、体力の低下とともに少しずつ介助が必要になり、最終的にターミナルケアまで私たちが関わらせていただきました。亡くなられる1〜2日前、顔を拭いて差し上げたときに、その方がふっと笑って「ありがとう」と言ってくださいました。その言葉が今でも心に残っています。「関わり続けることができてよかった」と感じたと同時に、介護とは単に身体的な支援を行うだけでなく、心の距離を縮め、安心を届ける仕事であると実感しました。
まさに、“一人ひとりの人生に寄り添う”お仕事なんですね。
ご入居者さまの人生の一部に触れられることが、この仕事のいちばんの魅力だと思います。お話をしていると、戦時中の体験や昭和初期の暮らし、防空壕で過ごしたときの思い出など、私たちの知らない貴重なお話を聞かせていただけることがあります。ほかにも、昔の仕事のことや、子育てに奮闘していた頃の話など、その方の人生が詰まったエピソードを伺う機会も多いです。それぞれのご入居者さまの人生に物語があり、そのお話を直接聞けることも、介護の仕事ならではのやりがいだと感じています。

介護主任として、今後どのように施設をより良くしていきたいですか。
主任として大切にしているのは、スタッフ一人ひとりの小さな変化に気づくことです。朝の挨拶のときに表情を見て「少し疲れているかな」と感じたら、後で声をかけて話を聞くようにしています。安心して働ける職場は、こうした日々の気づきや声かけから生まれるものだと思っています。ご入居者さまに良いケアを届けるためにも、まずはスタッフが安心して働ける環境を整えることを、何よりも大切にしています。
また最近は、20代のスタッフも加わり、施設に新しい風が吹き始めています。ベテランの多い手稲5条館ですが、若いスタッフが加わったことで、日々のケアの中に新しい気づきや刺激が生まれています。お互いの経験や感性を尊重し合いながら、支え合ってより良いケアを形にしていければと考えています。
これから入社を考えている方へメッセージをお願いします。
介護のやりがいは、ご入居者さまの“日常”の中にあると思います。日々のコミュニケーションで交わす言葉や笑顔、そしてふとした瞬間の「ありがとう」に触れるたびに、この仕事を続けてきて良かったと心から感じます。
現場では、年齢も経歴も違うスタッフが力を合わせ、支え合いながら日々のケアにあたっています。わからないことがあれば、みんなで考え、共有しながら成長できる環境です。人と関わることが好きな方、誰かの笑顔を自分の喜びにできる方、そんな方と一緒に、ご入居者さまに寄り添う介護を提供していけたらと思います。


